Education is a progressive discovery of our own ignorance. Will Durant

2020年12月1日

Education is a progressive discovery of our own ignorance.
Will Durant

学習することは私たちの無知を徐々に発見していくことである
ウィル・ダラント

第二文型
主語:education
動詞:is
補語:a progressive discovery of our own ignorance

この言葉を残したウィリアム・ジェイムス・ダラント William James Durantはアメリカで19世紀に生まれた、歴史家であり、哲学者であり、著作者でもあります。
学校の校長をしていたときに、生徒であった当時15歳のアリエルと結婚をし、その後二人で多くの著名な作品を残しています。
彼についての詳細についてはWikipediaのウィリアム・ダラントの項を参考にしてください。

彼の残したこの言葉は、ほとんどすべてのことに当てはまります。何かを学び始めると少しずつその概要が見えてきます。その概要を少しずつ突き詰めていくと、今まで自分がその事柄についてどれだけ無知であったかということを知らされることになるのです。
学ぶということは細分化し、そのルールを覚えていくことでもあります。登っている山の大きさが大きいことに気づくのはふもとにいるときではなく、ある程度登ってこれまで登ってきた高さとこれから登らなければならない部分の険しさに気づいてからなのです。

今回は語学を学ぶうえで険しい道のりである、単語についての簡単な説明をします。

-ionで終わる単語は名詞

高校生になると、品詞を意識して単語を学んでいくことになります。そうしたときに自然とこの語尾の単語は名詞だということに気づくものがたくさんあるはずです。
-ionで終わる単語の多くは名詞です。
例えば中学で習う単語として
nation (名詞:国家、民族)
tradition (名詞:伝統)
station (名詞:駅)

などがあります。
これらの単語のうち、-ionの部分をとっても単語になるものがあります。
tradition → trade (貿易、商売、伝えるもの)
station → state (国、州、状態)

traditionの場合には「先祖から伝えられてきたもの」という意味で伝統という意味になっているのでしょう。
またstateの場合には「はっきりと決められた、明言した」という意味があるため、決められた場所、という意味で「駅」なのではないでしょうか。

educationという単語を分解する

educationという単語は、e-ducat-ionという三つのパーツでできています。接頭辞のeはexというパーツと同じで「外に、外部に」という意味があります。duceというパーツには「出す、導く」などの意味があるため、「(人の)性質や能力を外に導き出す」という意味から「教育する・学習する」という意味がeducateにはあるのです。educationは後ろに-ionが付いているため、「教育」「学習」などの意味になります。

教える動詞「teach」「train」「educate」「instruct」の意味の違い

teachは学校などで「知識や技能などを教える」こと。
trainは「特定の技術などを覚えこませる」こと。
educateは「より広く長い意味で、学校で知識を教える」こと。
instructは「実用的な技術や知識を順序だてて教える」こと。
という違いになっています。

これらの単語を識別するのに最も良いのは、後ろにerという接尾語をつけて人にしてしまうことです。
ティーチャー、トレイナー、エデュケイター、インストラクターという単語を聞いたときにその人がどんなイメージかということを考えると単語のイメージが湧きやすいでしょう。

接頭辞を意識して単語を覚える

discovery 「発見」という単語はyを取るとdiscover「発見する」という単語になります。
更にdis-をとると、cover「覆う、覆い」という単語になります。dis-という単語は反対の意味を表す接頭辞です。他の単語として、

disappointed「失望させる」
→appoint「(信頼して)任命する」
discount「割引する(数字を減らしていく)」
→count「数える(数字を増やしていく)」
dislike「嫌う」
→like「好む」

などの単語があります。

もちろんdis-で始まる単語の全てがそうした性質を持っている訳ではありません。しかし、接頭辞などを意識すると少しずつ単語を覚える手助けになることがあります。

ここで多くの接頭辞を挙げることもできますが、それらを覚えていってもあまり単語の学習の手助けにならないことが多いです。

単語をバラしてみるという「気づき」

自分で多くの単語を覚えていくなかで、「あれ? この単語似てるぞ」とか「そうか、こういう接頭辞はこういう意味なんだろう」と推測して調べていくことによって、はじめてそうした知識が定着していくのです。
大切なのは、ふと気づいたその「気づき」や「疑問」を結び付けて知識に変えていくことなのです。

今回の出てきた文の中にあるprogressiveという単語はpro-という接頭辞と-iveという接尾語があります。これらの意味を調べて、どうして「進歩的な・徐々に」という意味になるのか調べてみましょう。

まとめ

言葉のみならず、全てのことというのは学べば学ぶほどその奥深さを知ることができます。学習にゴールはありません。Education is a progressive discovery of our own ignorance.というウィル・デュラントの残した言葉の通りなのです。

何よりも興味を「持ち続け」、「徐々に」成長していくことが学習の一番の方法なのです。



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