Don’t count your chickens before they hatch.(捕らぬ狸の皮算用)
2020年12月1日
Don’t count your chickens before they hatch.
捕らぬ狸の皮算用
第三文型
主語:命令文のため省略
動詞:don’t count
目的語:your chickens
副詞節:before they hatch
beforeには大きく分けて二種類の使い方がある
before は
単独で使用されている場合「副詞:以前」
後ろに名詞が来ている場合には「前置詞:~前に」
後ろに文が来ている場合には「接続詞:~する前に」
という使い分けをします。意味的には変わらないので、使い方だけきちんと覚えておきましょう。
今回の場合、before they hatchとなっているので「それらが孵化する前に」となります。
動物は言語によってイメージが異なる
ことわざや格言の中には、日本語と英語では全く表現がちがうものがあります。
特に動物に対する考え方というのは、文化や言語によって大きく異なります。
古い表現として
非常に暑い日(炎天下)のことをa dog day
激しい雨(土砂降り)のことを cats and dogs rain
と言います。
Don’t count your chickens before they hatch.
は直訳すると「それらが孵化する前にあなたの鶏を数えるな」となります。ここでいうそれらというのは当然前に出てきている鶏のことです。
英語は日本語と比較すると代名詞をしっかりと使う性質があります。日本語の場合、そうしたお互いわかる代名詞に関しては省略する性質にあります。代名詞の部分を省略して訳した方が日本語として自然になるものについては、そう訳したほうが分かりやすいでしょう。
「孵化する前に鶏を数えるな」
日本語の同じ意味のことわざの場合、
「捕らぬ狸の皮算用」
と言います。
「孵化する前に鶏を数えるな」の場合には、自分が飼っているにわとりの卵が孵る前に孵った雛や鶏をどうするかということを考えるなという、まだ達成していない成果に対する戒めを意味しています。
また「捕らぬ狸の皮算用」の場合にも、まだ捕まえてすらいない狸の皮を売っていくらになるのかという計算をするなという、こちらもまだ達成していない成果に対する戒めを意味しています。
ここで面白いのは英語の例が「鶏の孵化」であるのに対して、日本語の例は「狸の狩猟」であるということでしょう。
古い時代のことを想像したとき、狩猟というとヨーロッパの方が盛んなイメージがあります。スポーツとして貴族などが狩猟が行っていた歴史があります。一方で日本の場合には狩猟は日銭を稼ぐための一般人の作業であると認識されることの方が多いでしょう。
まとめ
動物などに対する考え方の裏側にはそれぞれの文化や歴史があるのです。
非常に一生懸命働くことを日本では「馬車馬のように」と表現しますが、英語では「ビーバーのように」と表現します。
こうした考え方の違いを学んでいくのも言葉を学ぶひとつの楽しみでもあります。
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