名詞のかたまり、冠詞と名詞のルール(中学一年生レベル)
日本語にない英語のルールとして冠詞 (かんし)というものがあります。冠詞というのは名詞を利用するときに使うものです。ここでは英語の名詞のかたまりのルールについて説明していきます。
冠詞や名詞を理解する3つのポイント
・語順は基本「冠」!「形」!「名」!
・冠詞はひとつ、形容詞は好きなだけ
・複数のときには冠詞がないことも
名詞のかたまり レベル1「冠」「形」「名」
日本語の場合には名詞だからと言って、特別に意識することはありません。しかし、英語の場合には、名詞であることをきちんと明確にするために冠詞が必要になります。
冠詞(かんし)という言葉からわかるように、冠詞は名詞のかたまりに頭につける表現です。名詞のかたまりは冠詞で始まり、名詞で終わります。
ただし、固有名詞(最初を大文字で書く単語)には冠詞をつけません。また、のちのち勉強する代名詞にも冠詞はつけません。
冠詞 | 形容詞 | 名詞 |
~の | どんな | 何 |
必ずひとつ | いくつでもOK | 必ずひとつ |
この順番とそれぞれいくつずつ使えるのかということをきちんと覚えておくようにしましょう。
覚えるときには前に「そんなの」を付けて、
そんなの「冠」「形」「名」! そんなの「冠」「形」「名」! と繰り返し唱えるといいでしょう
名詞のかたまり レベル2 aとan
最もよく使う冠詞としてaとtheがあります。この二つは直後にくる単語によって形や発音が変わります。
変わる基準は、直後に来る単語が、a,i,u,e,oという母音のときです。また、発音しないhが来たときにもaとtheは変化します。
a → an
the(ザ) → the(ジ)
この変化は、発音の都合上発生します。英語というのは発音するときにできるだけくっつけて発音する傾向があります。そのため、aの後ろに母音が来ると切れてしまい発音しにくくなってしまうため起こるルールです。
「peach」の場合には、「a peach」となりますが、「apple」の場合には「an apple」となります。
名詞のかたまり レベル3 不可算名詞と複数形
英語ではひとつなのか、ふたつ以上なのかによってその形を変えます。二つ以上のものは後ろにsを付けます。もちろん例外は多くありますが、基本的にはそういうルールだと覚えておきましょう。
例
boy → boys
bird → birds
先ほどの冠詞の原則として必ず冠詞はひとつと言いましたが、数えられないものにaを付ける場合には、ひとつなのに複数という矛盾が発生してしまうため、aはつけません。そのため、固有名詞でも代名詞でもないのに、冠詞がないということも起こりえます。
しかし、ひとつ困ったことがあります。それはそもそもひとつなのかどうか、というのが怪しい言葉がいっぱいあるということです。
英語には数えられる名詞(可算名詞)と数えられない名詞(不可算名詞)というものがあります。「算」というのは古い言葉で「数える」という意味があります。(「算数」という科目は「数を数える、数を計算する」という意味です)
困ったことに日本語では数を数えられないものがありません。日本語には全てのものに単位があるからです。しかし、多くの言葉には全てのものに単位はつけません。そのため、数えられるもの、数えられないものを分けるのです。
日本語と一対一で考えるには例外が多すぎるため、ひとつの線引きとして次のようなルールで覚えておくといいかもしれません。
・「〇〇を1」、と言ったときに全員が同じものを想像しない可能性があるもの
・そもそも形がないもの
・特定の動物
たとえば、「水を1」と言ったときに、あなたは何を想像するでしょうか。「1滴」「コップ1杯」「1リットル」人によってその答えはさまざまでしょう。
お金も数えられません。「お金を1」と言ったときに、考えられる答えとして「1円」「一万円札1枚」「1ドル」など考えられるものはさまざまです。こうしたものは数えられないものとします。
また、「希望」「情報」「助言」こうした形のないものも数えられません。そもそもどこまでが1なのか分からないからです。
特定の動物は単数と考えます。具体的には一部の魚や鹿、羊です。中学生レベルでは、fish, deer, sheep, は複数形にしないと覚えておきましょう。
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