英語の曜日の由来・起源 今日から使える英語の豆知識

2021年6月17日

惑星の順番・曜日

英語の曜日のつづりと曜日名の由来・起源

日本語英語由来
日曜日Sunday太陽sunから来ている
月曜日Monday月moonから来ている
火曜日Tuesday北欧神話のティーウTiw
(別の読み方でテュールTyr)から
水曜日Wednesday北欧神話のヴォーデンWoden
(別の読み方でオーディンoden)から
木曜日Thursday北欧神話のトールThor
(別の読み方でソー)から
金曜日Friday北欧神話の フリッグ Frig
(もしくは フレイヤ Freja)から
土曜日Saturdayローマ神話の サートゥルヌス Saturusから

日本の曜日の由来は

日本の曜日というものは惑星に対応して作られています。日曜=太陽、月曜=月は、わたしたちが生きていくなかで日々目にするものです。
それらの五つの曜に関しては、中国の五行思想の「木、火、土、金、水」から来ています。五行の五つと太陽と月を合わせた七つが現在の曜日のもとになったのです。

そもそもの週という発想はメソポタミア文明やエジプト文明から来ています。地球に近い惑星であると考えられていた太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星にちなんで曜日というものが考えられました。それらの暦という発想はやがて世界中に広がっていきました。
やがてその曜日という考えはインドへ、インドから中国へ、中国から日本へと伝わり現在のような曜日が完成したのです。日本に曜日を輸入したのはかの有名な空海だと言われています。(諸説あります)

英語の曜日の由来は天体と神様の名前から

英語は古代ギリシャ語、ラテン語、ゲルマン語をもとにしています。もちろん、その他の言語の影響も受けています。そのためゲルマン系の神様である北欧神話の神様の名前が主に曜日に使われているのです。Tuesday, Wednesday, Thursday, Fridayは北欧神話の、Saturdayはローマ神話の神様の名前から付けられています。ここでは、そのもととなった神様について紹介していきます。

Sunday 一番目にする天体、太陽 その語源は「輝くもの」から

日曜日はわたしたちが最も目にする天体、太陽のsunから作られました。地域や文化によって一週間の最初をどの曜日にするかは異なります。

Sundayのつづりとして気を付けてほしいのはSanではなくSunだということです。フォニックスの説明でも話をしましたが、英語のUは「う」ではなく「ア」と発音します。

sunという単語の語源は
太陽sunという単語の語源は古いインド・ヨーロッパ語族の単語で「輝く」を意味するsaewel-から来ています。
 
それらの単語はドイツ語ではsunnōn>Sonneと変化していき、英語ではsunになっていきました。子音の部分である、SとNの部分がドイツ語と共通しています。

Monday 太陽とともにあると考えられた月 その語源は二つの起源から

月曜日は太陽の次に目にする天体、月のmoonから来ています。

注意としてはmoonではなくmonとひとつ少なくなっていることです。英語のoは「お」ではなく「ア」と発音することもあります。

moonという単語の語源は
moonという単語は多くの西洋の神話の中では月の「女神」の名前から来ています。西洋の神話では太陽が男性、月が女性と見なされるのに対して、日本の神話では太陽を司る天照大神が女神であり、その弟の月読命は男性として描かれています。
 
古いヨーロッパの言語では月という単語はmonaもしくはmooneと綴っていました。現在のmoonという単語はそこから来ています。
 
一方で月に関する単語でlunaという綴りから派生して作られたものもあります。これはローマ神話の女神の名前から来ています。
ギリシャ神話に登場する月の女神はSelene(セレーネ)という名が付けられています。ローマ神話ではもともとディアナ(ダイアナ)という名前の月の女神がいましたが、このSelene(セレーネ)という神様と同一視されるようになりました。
 
その結果、seleneの-leneの部分が使用され、lunaという神様になったのです。

Tuesday 戦争の神ティーウ

火曜の由来となった戦争の神ティーウ

火曜日はその名の通り「火星」から来ています。英語の火星はMarsマーズから来ています。Marsはローマ字っぽく発音するとマルス、ローマ神話の戦の神様です。ローマ神話はあまり日本人にはなじみがない話かもしれません。しかし、ミネルヴァやアポロ、プルートなどの名前はマンガやゲームで見聞きしたことがあるでしょう。興味がある場合はローマ神話を調べてみるといいかもしれません。

ローマ神話の戦の神Marsと同じように、北欧神話にも同じように戦の神としてTiwティーウ(別名Tyrテュールなど)が出てきます。このティーウ、北欧神話の中でもともと主神であったものの、のちのち戦の神に成り下がったようです。ごく一部の北欧神話をもとにしたゲームでは見ることがありますが、日本のサブカルチャーの中ではあまり有名ではないようです。

曜日の名前は、その戦の神の名前からTiwの日ということで、「の」のsが付けられそれが変化してTuesdayになりました。

Wednesday 迅速の神オーディン

水曜の由来となった北欧神話の神オーディン

水曜日も同様に惑星の「水星」から来ています。水星はMercuryマーキュリー、ローマ神話の神様ではメルクリウス、ギリシャ神話ではヘルメスと呼ばれています。水星の神様は知恵や文芸、商業や速さの神様です。北欧神話で同じように知恵や文芸、移動などを司る神様はodenオーディンとされました。

WednesdayはこのWodenの日ということで「の」のsが付けられています。ウェンズデイなのになぜdがそもそも有ったのかというのはこのOdenもしくはWodenのdがあるからなのです。なお、TuesdayとWednesdayはdayの前がesになっていることに注意しましょう。

北欧神話の主神Woden(ヴォーデン/オーディン)
さまざまなゲームにも登場する北欧神話の主神オーディンは多くの場合、馬にまたがり槍グングニルを持った姿で描かれています。
 
相棒として、八本足の馬(スレイニープル)二匹のカラス、そして二匹の狼(フレキとゲリ)を連れているこの神様はwodenヴォーデンと呼ばれることもあります。
 
オーディンはサブカルチャーの中で非常にメジャーな神様で、テレビゲームのタイトルになっていたり、ボードゲームのタイトルになっていたりします。多くのスマホゲームの中にも登場し「おでん」の愛称で親しまれているオーディン。
 
おそらく彼を最も有名にしたのは世界的にも有名なあのRPGでしょう。愛馬にまたがり敵を剣で切り倒すあの雄姿に胸をときめかせた人も多いはずです。しかし、もとのオーディンのイメージは剣というよりも槍のようです。
 
彼の持つ槍はグングニル(揺れ動くもの)と呼ばれており、投擲すると必ず目標を貫き持ち主の手元に戻ってくると言われています。
 
神々の長であるオーディンはヴァルハラと呼ばれる宮殿に住んでいます。その宮殿にはヴァルキリーと呼ばれる戦乙女が住んでおり、地上で死んだ優秀な人間の魂を集めています。
 
また、オーディンは他の曜日に使われている神と家族関係にもあります。火曜日のティウ木曜日のトールはオーディンの息子であり、金曜日のフリッグはオーディンの妻です。

Thursday 雷神トール

木曜の由来となった雷神トール

「木星」は英語でJupiterジュピターです。火星や水星と同じように、ローマ神話ではユピテル、ギリシャ神話ではゼウスと言う神様です。これらの神様は雷を操る雷神でもあります。北欧神話にも同様に雷を操るThorトール(ソールと呼ぶことも)という神様がいます。

Thorのoがuに変わり、その後に「の」のsが付いています。発音としてはuが「ア」であるため「サー」であることに気を付けましょう。また、TuesdayやWednesdayとは異なり、eは要りません。

北欧神話の雷神Thor(トール/ソル)
トールも同様にさまざまなゲームやマンガなどに登場する人気の神様です。先に登場した水曜日のオーディンの息子で、雷神でもあり戦神でもあるトールは赤い髪をした鎚を持つ大男として描かれています。
ヤギに引かせた戦車(今のような戦車ではなく動物に引かせた台車のようなもの)に乗って戦う、この戦車の音が空の雷鳴の音だと言われていました。
 
しかし、そうした強そうな一方で雷や雨を操るため農業の神様としても祀られています。
 
彼の持つ鎚はミョルニル(粉砕するもの)と呼ばれており、どんなに叩きつけても壊れることがなく、また投げつけても必ず持ち主の手元に戻ってくる鎚です。
また持ち主の意思に応じてそのサイズを自在に変えることができると言われています。
 
多くの日本の漫画、ライトノベルをはじめゲームなどにも登場しますが、最も有名なのはアメコミに登場するものでしょう。
日本での一般的な呼び名のトールとは違うため同じだと気づいていない方もいるかもしれませんが、ソーという名の小さな鎚を持ったあのヒーローの名前はトールを英語読みしたものです。

Friday 美の神フリッグ・フレイヤ

「金星」は愛と美の女神であるVenusヴィーナスから付けられています。ローマ神話ではヴィーナスと呼ばれますがローマ神話ではアフロディテーという名で知られています。

Fridayの名前の元となったのは北欧神話のFrigフリッグではないか、と考えられています。フリッグはオーディンの妻であり、愛と天の女神だとされているからです。しかし、北欧神話の中に似たような名前の女神がたくさん出てきます。フレイヤという神様もいたり、フリーンという神様もいます。そのためどの女神を語源としているかは諸説さまざまです。

最近ではフレイヤという名前をしばしばゲームなどで目にすることも多くなってきましたが、オーディンやトールと比べるとフリッグはいまいち日本ではメジャーな神様ではないかもしれません。
FridayはFrigのgをとってdayを付けただけです。

Saturday 農業の神サトゥルヌス

「土星」はSaturnサターンです。つづりも音も惑星と曜日で非常に似ています。ギリシャ神話ではクロノス、ローマ神話ではサトゥルヌスSaturnusと呼ばれるこの神様から土曜日の呼び方は来ていると言われています。クロノス、サトゥルヌスともに有名な神様です。

クロノス(サトゥルヌス)はもともとギリシャ(ローマ)神話の中で一番偉い神様でしたが、息子のゼウス(ユピテル)に負けて追放された神様です。

実はこの話にはその前の話があり、クロノス(サトゥルヌス)は両親に「自分の子どもによって倒される」ということを予言していました。そのため、予言が現実になることを恐れてクロノス(サトゥルヌス)は自分の子どもを丸のみにしたという逸話があるのです。結局、ひっそりと出産されたゼウス(ユピテル)によって追放されることになるのです。

この逸話については有名な画家であるゴヤやルーベンスが「我が子を食らうサトルゥヌス」というタイトルで絵を描いています。この絵は美術史上最も恐ろしい絵の一枚とも言われています。かなり心臓に良くない絵なので検索するときは自己責任でお願いします。

クロノス(サトゥルヌス)は時間と農業の神様として知られています。そのため農業に欠かせない「土」なのでしょう。

SaturdayはSaturnusのnusをとってdayが付けられています。

曜日の由来に関するまとめ

英語の曜日を覚えるという意味では繰り返し単語を発音し、何度もつづりを書くだけでいいでしょう。しかし、なぜそういった名前がついているのかということを学ぶことによって、楽しんで学習をすることができるはずです。
暗記ものを単純な暗記にするのではなく、その背景にあるものを同時に学んで行くことによって、より豊かに言葉を学んでいくことができるのです。

おススメの語源に関する書籍

語源などは直接的には役に立つことは少ないですが、学校や塾の先生の場合には授業中の小ネタとしても使用できます。
語源から歴史などに触れて総合的に学習を行う手掛かりにもなるでしょう。

また、自身が学習者の場合はこうした本で副次的な知識を得ることによって知識をより忘れにくいものとして記憶に定着させたり、新しく学習の範囲を知ることができます。

好きこそものの上手なれ。興味を持ったときに行動することによって何にも代えがたい知識を得ることができるのです。

  

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