A bad workman blames his tool.(弘法筆を選ばず)
2021年8月22日
A bad workman blames his tool.
腕の悪い職人は道具を責める
第三文型
主語:a bad workman
動詞:blames
目的語:his tool
無理やり日本語のことわざに照らし合わせるのであれば、「弘法筆を選ばず」が一番近いと思います。
このことわざもバリエーションがいくつかあり、
blameの前にalways(いつも)が入っているもの、
blamesではなくquarrels with(文句を言う)になっているものなどがあります。
A bad workman always quarrels with his tool.
今回は特に何か文法的なポイントがあるわけでもないので、単語について説明していこうと思います。
「悪い」という意味の単語
悪いという意味の形容詞にはbad以外にもwrongやevilなどがあります。
bad
単純に悪い、幅広い意味で使い、良くないという意味意外に、下手、品性がない、腐った、などの意味がある。「悪い」⇔good
wrong
正しくない、誤っている、体調が悪い、など「間違っている・よろしくない」⇔right
evil
邪悪な、有害な、限度を超えてよくない「ひどい、悪」⇔good
wicked
悪意のある、不道徳的な「悪い、悪魔的な(場合によっては「とびぬけてすごいこと」や「蠱惑的」という意味でも使う)」
vicious
悪意のある、非道の、堕落した「意地の悪い、凶暴な、凶悪な」⇔virtuous
(viceは悪徳、virtureは美徳)
ill
形容詞 「病気の、体調の悪い」
副詞 「悪く、不正に」⇔well
単純に意味を並べてしまうと使い分けが難しいのでコロケーションも一緒に覚えるようにしましょう。
blameを使った文
blameは他動詞です。そのため直後にすぐ名詞をとります。
Don’t blame me. (わたしのせいにしないで)
Who blames him. (彼がそうなのも無理もないよ)
Blame me if I do. (絶対にそんなことしない)
Blame it. (こんちくしょう)
まとめ
日本語と英語の同じ道具に関することわざですが、日本語が弘法大師という非常に高名な書道の技術を持った人が道具を選ばない、と言っているのに対して、英語のことわざでは反対に腕の悪い職人が道具のせいにするという反対の構造になっています。
実際に道具と作品の出来栄えを考えた場合、道具が良くなくては良い作品はできません。実際には弘法大師も非常に筆にこだわりを持っていた人だという話もあります。
道具を選ぶことも含めてひとつの技術です。何より良くないのは、道具を使いこなす技術がないということと道具の手入れをしていない自分の責任を他のことに転嫁してしまうことではないでしょうか。
たとえ何かの理由でテストの点が悪かったとしても、その原因は少なくとも少しは自分自身の中にあるのではないでしょうか。
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