英語の命令文ってどうやって作るの?(中学一年生)

2020年12月4日

命令文の説明

・英語の命令文は「主語(何が)」をとるだけ!
・「ください」はplease、「しましょう」はlet’s、「しない」はdon’t
・don’tは動詞にくっつけて

基本的な命令文の作り方

命令文と聞くとなんだか難しい気がしますが、英語の場合には形を変えることもなく簡単に作ることができます。その方法は単純、「主語をとってしまう」だけです。

英語の一般動詞の文の場合、

「何が(主語)」「どうした(動詞)」「何を(目的語)」「どのように」「どこで」「いつ」

という語順でできているということはすでに学習していること(初心者向け、一般動詞の使い方)だと思います。命令文の場合にはこのうちの「何が(主語)」のパーツをとるだけでいいのです。

他にも「動詞を原型にする」という決まりもありますが、現在習っている文の主語をYouにしてあるものであれば、動詞が原型になっているのでそこまで気にする必要はありません。

全てのパーツが埋まっている文をひとつ作ってみます。

You study English hard at school every day.
あなたは毎日学校で一生懸命英語を勉強します。

これを英語のパーツに分けます。

YoustudyEnglishhardat schoolevery day.
何が(主語)どうした(動詞)何を(目的語)どのようにどこでいつ

このうちの「何が(主語)」の部分をとるだけです。

 StudyEnglishhardat schoolevery day.
何が(主語)どうした(動詞)何を(目的語)どのようにどこでいつ

Study English hard at school every day.
毎日英語を学校で一生懸命勉強しなさい。

となります。

もとの文をきちんと書くことができれば命令文は簡単に作ることができます。

命令文は基本的に相手に対して話しかけるものです。そのため必ずもとの文を書くときには主語をyouにして書いておくようにしましょう。

命令文の魔法の言葉、please

子どもに対するしつけには万国共通のものがあります。それは相手に対してきちんとした言葉使いができるかどうか、というものです。日本人の場合「~です・~ます」という言葉使いができるように、親にしつけられることがあります。

英語でも同様にこうしたしつけをしている場面を見ることがあります。それはpleaseの使い方です。

英語の文というのは、話しかけるときにpleaseをつけることによって丁寧な表現にすることができます

例えばフォークをとってほしいときに
Fork.
だけでも通じますが、日本語と同じように非常に乱暴な感じになってしまいます。
Fork, please.
と後ろにpleaseをつけることによって丁寧な表現をすることができます。もちろんもっと丁寧な表現はありますが、最低限の敬語ということで、
Fork!
だけ言った子どもにお母さんが、「魔法の言葉を忘れてるでしょう? なんだった?」という風に促して、
Fork, please.
というのがあるあるな様子だそうです。

このpleaseという単語非常に便利な単語で命令文にも付けることができます。
先に挙げた

Study English hard at school every day.
毎日英語を学校で一生懸命勉強しなさい。

という文にpleaseを付けてみます。
Please study English hard at school every day.
毎日学校で一生懸命英語を勉強してください。

とだいぶ柔らかな表現になります。

また、このpleaseという単語は付け忘れても安心。後ろにも付けることができます。

Study English hard at school every day, please.

こちらの場合にも同様に「ください」の付いた丁寧な表現になります。

一緒にする命令文はLet’s ~

命令文に使えるものとしてplease以外にlet’sがあります。

Let’sは命令文の先頭に付けて、「~しましょう」の意味になります。

先ほどの例文を利用して文を作ってみます。

Study English hard at school every day.
毎日英語を学校で一生懸命勉強しなさい。

この文にLet’sを付けると

Let’s study English hard at school every day.
毎日学校で一生懸命に英語を勉強しましょう。

となります。

Let’sを使った文の特徴は「一緒にする」ということです。言われた相手だけでなく、言った本人もその動作を一緒にするのが特徴です。
また、pleaseとは違い、前にしか付けられません。

Let’sに関する思い出としては、わたしが中学生だったときに体育館でバレーボールの授業の終わりのこと。ボールを片付けているときに、体育館の反対の隅にボールがひとつバレーボールが落ちていることに体育の教諭が気づきました。体育の教諭は、

「あ、ひとつしまい忘れちゃってるな、だれか親切な人がとってきてくれないかな~」

と言いながら、わたしの肩をポンと叩き。

「お前、足速かったよな。よし行くぞ。Let’s go!」

と言われたときのことです。Let’sと言われたので当然その教諭も走るものだと思い、負けないように走り始め、三秒ほどでふと振り返りました。
教諭はもとの場所から一歩も動いていません。

「何してんだ、早く取ってこい」

Let’sの本来の意味を考えるとその教諭も走っていなければおかしいはずです。
不思議な気分でボールを拾いかごに入れました。

はたして、Let’sということによって自分も走ると見せかけてわたしをより急がす作戦だったのか、それとも単純にLet’sの使い方を知らなかったのか、それは卒業後も聞けぬままでした。

「~するな」と禁止するDon’t

「~しろ」という命令文がある以上、「~するな」という命令文もあります。

命令文の基本の型は変わりません。上に出てきた文と同じように基本は主語を落とします。

Study English hard at school every day.
毎日英語を学校で一生懸命勉強しなさい。

この命令文の基本の形に先頭にdon’tを付けるだけです。

もとの例文にそのままdon’tを付けると少し変な日本語になりますが

Don’t study English hard at school every day.
毎日学校で一生懸命英語を勉強するな。

という英文になります。このdon’tを使った英文もかなり意味がきつくなるため、pleaseを使って表現を柔らかくすることができます。

Please don’t study English hard at school every day.
もしくは
Don’t study English hard at school every day, please.
毎日学校で一生懸命英語を勉強しないでください。

となります。
don’tはもともと動詞の直前に付けるものです。そのためpleaseと両方前に付けるときに、studyに近い側にdon’tが来ると覚えておきましょう。

be動詞を使った命令文

英語の動詞には大きく分けて二種類あります。
一般動詞とbe動詞です。be動詞を使った命令文の場合、一般動詞とは一か所だけ違うことをしなければなりません。それは動詞を原型に戻す、ということです。

be動詞、is, am, areの原型はbeです。

また命令文でbeを使ったときには、「~しろ」という意味のほかに「~になれ/であれ」という意味になることもあります。



例文を変えて、
You are kind.
あなたは親切です。

という文を命令文にしてみます。Be動詞の文は、

何が(主語) be動詞 補語(どんなだ) その他

と、なっています。

Youarekind.
何が(主語)である(be動詞)どんなだ(補語)

となっています。この主語の部分を抜いてbe動詞の部分をbeに変えます。

 Bekind.
何が(主語)である(be動詞)どんなだ(補語)

Be kind.
親切にしなさい。

というbe動詞を使った英文ができあがります。

Be動詞で作った英文にも同じようにdon’tやplease、let’sを使うことができます。

Please be quiet.
静かにしてください。

Don’t be late.
遅れるな。

Let’s be happy.
(一緒に)幸せになろう。

まとめ

命令文の作り方は主語を抜くこと、動詞を原型にすることです。
意味によって前に、pleaseやlet’s、don’tを付けます。

命令文というのはあまり英文法の中で大きな単元ではありません。そのため早い段階で学習してそのあとはあまり取り立てて学習する機会はないでしょう。
しかし、日常では非常によく使うものです。しっかりと覚えて(間違えないように)使いこなせるようにしましょう。



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